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池澤 夏樹:すばらしい新世界

ちょっと更新をさぼっていました。
リアルタイム読書の記録には全くこだわっておりませんが、
ここしばらく、読む方に時間を割いておりました。

すばらしい新世界 (中公文庫)すばらしい新世界 (中公文庫)
(2003/10)
池澤 夏樹

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2000年頃の作品です。
でも、いい時期に読んだと思いました。

主人公は、大企業で風力発電の風車を作る技術者で、
いろいろなきっかけにより、ネパールの片隅に風力発電の風車を建てることになります。
という物語。
もちろんそれだけではなくて、さまざまなことが描かれています。
小説だけれど、池澤さんのエッセイ色も非常に濃い作品です。

いま現在、リアルな世界では、東京電力の福島原発のことが世界を騒がせています。
この小説は、そんな世界ともちょっと関係がある。
10年ほど前のリアル世界では、もんじゅのことがあったりして、
やっぱり原子力発電の話題が世間を騒がせていたころでした。

池澤さんは、この中では徹底的な原発否定をしている訳ではありません。
風力発電に絶対的な信頼を置いている訳でもありません。
ただ、再生可能エネルギーのひとつとして、風力発電の話が主軸になっています。

いま、この時代に生きていて、原子力とともに生きることは必然だとワタクシは思っています。
これは、推進とか容認とか、ニュースで聞く言葉とは関係なく、
時代の必然だと思っているのです。
ただ、いつまでもそれでいいのかというと、そうではない。

たぶん、容認の人も推進の人も、そして反対の人も、最終的に目指していることは同じなのでは?
ただ、それを「いますぐ」求めるのか。
中長期的に求めるのか、その差なのではないかと思います。

本の話に戻りましょう。
この小説は、いまこの時を生きる現代人にとって必要な「心持ち」を説いていると思います。
エネルギー問題は、避けては通れないこと。
その際に、自分が持つべき心情の参考にはなりそうです。

ワタクシは、原発反対派ではありません。
でも、それはイコール推進派ではないのです。
反対派の方、そこをご理解願います。

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[ 2011/05/15 23:17 ] 池澤 夏樹 | TB(-) | CM(0)

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